2020年2月20日放送の「ケンミンショー」で、静岡県の名物として自然薯(じねんじょ)が取り上げられていました。
何気なくボーっと見ていたのですが、見終わったあとに無性に自然薯が食べたくなり、都内の自然薯を出すお店に行ってきました。
自然薯とは?
自然薯は「自然生」とも書き、一言でいうと、とろろ汁にして食べる国産の高級山芋です。とろろ汁は「いも汁」とも言うとか。
※「山芋」は、「長芋」「大和芋」「自然薯」などを全て含む総称だそうです。
スーパーなどでよく見かける「長芋」は中国原産ですが、「自然薯」は日本固有種であり、健康に良いらしい「ねばり気」が非常に強いとのこと。
値段も1キロ4,000円程度と高級品です。
「ケンミンショー」の内容
「ケンミンショー」によると、静岡では昔から自然薯の産地で、滋養強壮・栄養補給のため旅人にとろろ汁を振る舞っていたところ、いつしか名産となったとか。
静岡のご家庭では、冬の時期は、とろろ汁メインの夕食も結構あるそうです。
放送で特に面白かったのが、掛川市の平松さん宅のとろろ汁作りのシーン。
平松さん宅に集まった静岡人たちが、ご飯にとろろ汁をかけ、薬味の刻みネギとマグロのぶつ切りを載せて、ひたすら食べる姿は壮観でした。
とろろ汁の作り方は、自然薯を火で炙って「ひげ根」を取り、皮は付いたまま、すり鉢&すりこぎを使って、20分ほどかけてすりおろします。
とろろ汁といえば卵・ダシ醤油で味付けするイメージですが、これではとろろ汁の風味が負けてしまうそうで、濃い目の味噌汁と合わせるのが静岡風とのこと。
※ 浜松など遠州地方では、サバの味噌汁を使うそうです。
とろろ汁と味噌味の相性が抜群に良いほか、熱い味噌汁を入れることで、芋が半生のミディアムレア状態になって美味しくなるとか。
この半生のミディアムレア状態という響きが、やけに印象に残りました。
なお、静岡にはとろろ汁専門店がたくさんあるそうですが、なかでも丁子屋というお店は創業400年を超え、東海道五十三次にも出てくるらしいです。
その他、とろろ汁を油で揚げた「あげとろ」、うなぎ&とろろ汁の「うなとろ丼」、「とろろステーキ」「チャーハン&いも汁」「ソースとろカツ」など、とろろ汁を使った創作料理が紹介されていました。
「裏恵比寿 自然生村」と「裏神田 自然生村」
冒頭に書いた通り、「ケンミンショー」を見終わったあと、無性に自然薯が食べたくなりました。TVの影響力はすごい。
静岡まで自然薯を食べに行きたいところですが、都内で食べられる店はないものか・・・
調べてみると、恵比寿と神田に、「裏恵比寿 自然生村」と「裏神田 自然生村」という専門店があるようです。
今回は「裏恵比寿 自然生村」に行ってみることにしました。
JR恵比寿駅の東口から出て徒歩5分くらい、小さなお店です。
カウンターに通され、前のPOP広告(?)を見ると、「本日をあなたの村民記念日にしませんか?」とのこと。
なんでも、自然生村の村民として認められたら、様々な特典があるようです。ただ、どうすれば認められるのかは良く分かりません。
おしぼりは、冷たい・常温・熱いから選べました。
ドリンクは、レモンわさわさサワーとかいう心惹かれるメニューがあったので、注文してみました。
レモンが多すぎて若干飲みにくい気もしますが、すごくレモン味(当たり前か)。
食事はとろろ鍋をオススメされましたが、今回はとろろ汁&ご飯をシメにしたかったので、あえて鍋はオーダーせず。
お通しは、豆腐に自然薯がかかったものが出てきました。
「すりおろし生とろ」(550円)。自然薯を皮ごとすりおろしただけですが、これが絶品。塩が本当に渋い。
「自然生の磯辺揚げ」(890円)。おろしポン酢でいただきます。
「元祖 自然生のふわとろ鉄板焼き」(980円)。つなぎは一切なし、卵と自然薯だけの玉子焼きです。
「自然生チップスパリパリ揚げ」(630円)。独特の食感でした。
「自然生の揚げギョウザ」(680円)。自然薯と黒豚ミンチが入っています。
そして、いよいよ、待望のとろろ汁&ご飯。
こちらは、「絶品!!麦とろめし」(570円)。+100円で卵を付けられます。
うまい!!!食べに来てよかった!!!
なお、単品で注文すると「麦めし」が250円、「自然薯とろろ」はミニが290円・中が690円・大が1,000円です。
なお、「熱い味噌汁を入れることで、芋が半生のミディアムレア状態」というのをやりたかったので、「あったかとろ~り味噌とろろ汁」(480円)を注文。
こんな感じ。
テレビでやっていたのとは少し違う気もする一方、味噌は確かに非常にとろろ汁に合う。ご飯にかけても美味でした。
デザートは注文しませんでしたが、帰ってきたバニラアイスなど良く分からないメニューもありましたので、次回試してみたいと思います。
自宅で作れないのか?
「裏恵比寿 自然薯村」で自然薯を堪能できましたが、そもそも、自宅でもとろろ汁を作れないのだろうか??
まず、自然薯をすり下ろすすり鉢ですが、元重製陶所というメーカーが「いも専用すり鉢」という商品を出しています。
いも専用に目の粗い設計だそうで、おろし金でするよりも、きめ細かなとろろができるとか。底はシリコンゴム付とのことです。
※自然薯をする場合、すり鉢のサイズは8号~10号が丁度良いとか。
では、肝心の自然薯はどうするか。
静岡ではスーパーに自然薯が売っているそうですが。
調べてみると、東京でもネットでなら簡単に手に入りそうです。
本格的な1キロ相当のものから・・・
山形県 大石田 自然薯(じねんじょ)1kg 熨斗対応 とろろ【生産者直送のためほかの商品と同梱不可】 冬ギフト プレゼント
比較的(価格面でも)購入の敷居が低そうなものまで・・・
自然薯 お試し ご家庭用(約500g)/とろろごはんやお好み焼きにも!/産地直送/有機栽培/滋養強壮
なお、クレバーパイプなる自然薯栽培機も発見しました。これ、タネイモさえ買えば、自宅でも育てられるのかしら・・?
また、こちらのサイトなどをみると、自然薯を掘り出すイベントも開催されているようです。
流通している自然薯は、畑で栽培された「1年もの」だそうですが、10年以上の歳月をかけた「天然もの」を掘り出しに行くとか。
「天然もの」のとろろ汁も是非とも食べてみたいところですね。