2021年シーズン、阪神タイガースは16年ぶりのリーグ優勝の期待がかかりましたが、最終的な順位は2位でした。
コロナで他球団の外国人選手の来日が遅れるなか、阪神の助っ人外人はシーズン初めからフル稼働してスタートダッシュに成功、がっちりと首位をキープ。
気の早い在阪メディアが優勝特番などを組んで大いに盛り上がり、後半戦もそれなりの勝率ではあったものの、終盤のヤクルトの異常な強さにまくられ、ギリギリのところで優勝を逃してしまいました。
サイン盗み疑惑のトラブルなどもあり、ヤクルトとは浅からぬ因縁ができてしまったシーズンでした。
優勝できなかったのは残念でしたが、選手に目を向けると、梅野選手・大山選手・糸原選手・近本選手の4名が、シーズンを通じてスタメンに定着。
阪神は(特に中堅の)生え抜き野手が主力にいないと言われましたが、これらのメンバーが今後もチームを引っ張ってくれそうです。
それでは、2021年シーズン終了時点で生え抜き野手の通算安打数はどういう状況なのでしょうか。
関連記事:阪神の生え抜き安打数ランキング(2020年シーズン終了時点)
関連記事:阪神の生え抜き安打数ランキング(2019年シーズン終了時点)
阪神の生え抜き選手の安打数ランキング
2021年シーズン終了時点で、阪神の生え抜き選手の安打数ランキングTOP10は、下のグラフの通りです。
上で名前を挙げた4名の選手が、1位~4位にランクインしています。
やはり目立つのは、シーズン最多安打を記録した近本選手(昨年6位)。木浪選手を含む5位以下の安打数は伸び悩みましたが、新人の中野選手が10位にランクインしてきているのが注目されます。
なお、2021年7月にソフトバンクの二保選手とトレードされた中谷選手(通算231安打)、2020年シーズン終了後に引退した俊介選手(通算310安打)は除外しています。
また、2019年シーズンで退団し、ロッテで現役を続けていた鳥谷選手も2021年シーズン後に引退を表明。通算2099本安打でした。
それでは、順番にみていきます。
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1位:梅野隆太郎選手(536安打)
梅野選手は2013年のドラフト4位で入団。リーグを代表する捕手の一人に成長し、球団の生え抜き安打数トップは2シーズン目(その前は引退した上本選手)。2021年シーズンは東京オリンピックにも出場しましたが、 秋口から打撃不振に陥り、投手とのリード面の相性などもあり優勝争いの最終局面でスタメンマスクを外されてしまいました。オフには去就が注目されましたが、結局はFA権を行使せずチーム残留を表明、ファンは胸をなでおろしました。2022年シーズンも虎の正妻として頑張ってほしいです。
2位:大山悠輔選手(524安打)
大山選手は2016年のドラフト1位。金本前監督にルーキーイヤーから4番を任され、生え抜き日本人の右の大砲として成長を続けています。キャプテンとして臨んだ2021年シーズンは、序盤は苦しみましたが、終わってみれば21本塁打。前年の28本からは減少したものの、2年連続の20本塁打以上は2004~2009年の金本前監督以来だとか。安打数も順調に増加し、トップの梅野選手まで12本差と肉薄しています。オフには3歳下女性とバースデー婚の報道もあり(108本のバラでプロポーズしたとか)、2022年シーズンはいっそうの活躍が期待されます。
3位:糸原健斗選手(515安打)
糸原選手は2016年のドラフト5位ですが、ルーキーイヤーの2017年から卓越した打撃センスを披露し、主力に定着しています。2020年は右手有鈎骨の骨折、コロナ感染で離脱。2021年はシーズン当初は打ちまくりましたが、5月下旬に下肢のコンディショニング不良で離脱。復帰後は調子を落としていましたが、終盤にかけて打撃の調子は上向きでした。守備は色々と言われていますが、打撃面ではチームに欠かせないキーマンの一人です。2022年は初の打率3割にチャレンジしてほしいです。
4位:近本光司選手(476安打)
2018年にドラフト1位で入団、2019年のルーキーイヤーには159安打を放ち、長嶋の記録を抜いてセ・リーグの新人最多安打を更新、盗塁王にも輝きました(36盗塁)。2020年も2年目のジンクスを跳ね返し2年連続の盗塁王(31盗塁)。選手会長を務めた2021年は、盗塁王こそルーキーの中野選手に譲ったものの(24盗塁止まり)、セリーグ最多の178安打を記録。押しも押されぬセリーグを代表するバッターとなりました。スロースターターで毎年シーズン序盤は不調ですが、暖かくなるころからは打ちまくってくれるので、非常に頼もしいです。
5位:高山俊選手(320安打)
高山選手は、2015年ドラフトでヤクルトと指名が重複、くじ引きの結果、阪神が獲得した大物選手です。ルーキーイヤーの2016年シーズンは球団の新人安打記録を更新(136安打)、新人王を獲得。しかし、その後は成績を落とすばかりで、ついに2021年シーズンは一軍出場がゼロでした。2020年・2021年は春の1軍キャンプで大活躍し、今年こそはとファンは期待できましたが、2022年はキャンプも2軍スタートが決定・・・。まだ挽回できる年齢なので、何とか這い上がってきてほしいです。
6位:北條史也選手(300安打)
北條選手は、2012年のドラフト2位、高卒での入団です(藤浪投手が1位)。将来のショート候補として期待され、2016年には大きくブレイクしました。ただ、怪我にも悩まされてスタメンに定着できず、2020年からは1軍での出番も減っています。2021年はわずか10安打。俊介選手が抜けたため、順位自体は昨年の7位から6位に繰り上がっています。
7位:原口文仁選手(226安打)
原口選手は2016年、金本前監督の1年目に育成選手から抜擢され、目覚ましい活躍をみせました。2019年1月に大腸がんを手術、無事に成功して、グラウンドに戻ってきてくれました。2019年以降は代打中心の活躍になっており、一時はかなりの代打成功率でした。2021年オフには捕手へのこだわりを捨て、野手で勝負すると報道されています。
8位:木浪聖也選手(196安打)
木浪選手は2018年のドラフト3位。2019年はルーキーイヤーながら95安打を放ち、近本選手とともに大活躍でした。2020年シーズンも74安打を放ち、順風満帆かと思われましたが、2021年シーズンはルーキーの中野選手がショートに定着、出場機会が激減、27安打に止まりました。非凡な打撃センスは誰もが認めるところですので、2022年シーズンの巻き返しに期待したいです。
9位:陽川尚将選手(137安打)
陽川選手は2013年のドラフト3位であり、梅野選手と同期です。阪神ファンが期待する長距離砲の一人ですが、確実に1軍スタメンに定着するには至っていません。70試合以上出場したのは2018年と2020年シーズンのみで、2018年には打率.252・6本塁打・48打点、2020年には打率.247、8本塁打、24打点を上げましたが、2021年シーズンは41試合の出場に止まりました。安打数は昨年11位でしたが、俊介選手・中谷選手が抜けたため9位にランクインしています。
10位:中野拓夢選手(127安打)
中野選手は2020年にドラフト6位で入団。ルーキーイヤーの2021年シーズンにはいきなりショートのスタメンに定着、シュアな打撃に加えて自慢の足で盗塁を重ね、終わってみれば30盗塁で盗塁王。近本選手から盗塁王を奪いました。2021年シーズンの阪神の躍進は、中野選手、佐藤選手(ドラフト1位)、伊藤選手(ドラフト2位)のルーキー3人衆の活躍のお陰といっても過言ではありません。新人王は東京オリンピックでも活躍した広島の栗林選手に取られましたが、特別新人賞を受賞しています。
おわりに
11位以下で、生え抜き選手で80安打以上を記録しているのは、佐藤選手(101安打)、江越選手(84安打)の2名です。
特に、佐藤選手はルーキーイヤーの2021年シーズン、後半こそ失速したものの開幕から新人離れした大活躍を見せました。2022年シーズンもスタメンに定着することが確実視され、2022年のシーズンオフには間違いなくトップ10にランクインしてくることが予想されます。
数年後の阪神タイガースの生え抜き安打数ランキングが楽しみです。