2019年2月、とある有名店が、下のようなメッセージを残して閉店しました。
どうやら寿命が来た様です。
沢山の沢山のみなさまに、溢れるばかりの溢れるばかりの愛を頂戴致しまして、心よりありがとうございました。
寂しすぎて、お別れの言葉さえお伝えできなかった事、ごめんなさい。
・・・
一瞬、ポエマーの辞世の句かと思いますが、閉店したのは蕎麦界の二郎との異名を取り、一世を風靡した蕎麦屋・港屋です。
港屋は、お洒落なバーのような内装に、ラー油入りのピリ辛つけ汁・噛みごたえ十分の麺と、従来にないユニークな立ち食い蕎麦屋として、メディアに盛んに取り上げられ、インスパイア店が乱立しました。
インスパイアされたカップ麺まで存在し、港屋の肉そばという蕎麦のジャンルを新しく生み出したと言えるでしょう。
エースコック タテロング 厚切太麺 濃いつゆラー油肉そば 93g×12個(1ケース)(MS)
私も一時期、近所で働いていたことがあり、たまに食べに行ったものです。
閉店する前に行けばよかった・・・。
と思ったら、調べてみると実は港屋2という2号店があり、そちらは営業しているとのこと。
港屋2の場所
さっそく港屋2に行ってみることに。
1号店は虎ノ門と御成門の間くらいにありましたが、2号店は東京駅の近く、オフィスビルが立ち並ぶ大手町にあります。
場所は、大手町駅A1出口を出てすぐ。大手町フィナンシャルシティ・サウスタワーの裏手で、「星のや東京」の一角です。
1号店と同様、申し訳程度の小さな表札しかなく、たまたま通りがかっても店の存在に気づくのは難しいと思われます。
しかし、日本一行列ができる蕎麦屋との異名はダテではなく、いつも長蛇の列ができているので、列で場所が一発で分かります。
11時半開店で、開店前に15人くらい並んでいるのはザラですが、立ち食いで回転が早いので、10分~15分程度の待ち時間で入ることができます。
港屋2のメニュー
港屋2で提供しているのは、「冷たい肉そば」(1,000円)というメニュー1種類のみ。優柔不断な人も安心ですね(1号店は「温かい鶏そば」など他のメニューもあった気がしますが)。
列に並んでいる間に、このようなボタンが1個しかない斬新な券売機で食券を購入します。1,000円入れて、ボタンを押すと、チケットが出てきます。
なお、この券売機、1000円しか入らないので注意。両替も可能ですが、忙しそうにしている店員さんを捕まえてお願いする必要があります。
入店~受け取りまで
順番が来て入店すると、キッチンカウンターの目の前に並ぶことになります。
店員さんがでっかいザルで、茹でたばかりの蕎麦を豪快に水でシメているところを見ることができます。
用意された丼ぶりに、シメたばかりの蕎麦をわしわし盛り、後ろの大鍋からすくった肉を乗せ、ネギをぎっしり、ごまをザバっとかけた後、海苔をこんもりと盛って、「冷たい肉そば」の完成です。
それをカウンターで受け取って、立ち食いテーブルに移動します。店内は狭いので、ぶちまけないように注意。
なお、テーブルはこんな感じ。立ち食いとは思えない、シックでオシャレなデザインです。一度に15人~20人くらいは食べられるので、回転が早いです。
いざ実食!
「冷たい肉そば」ですが、相変わらずのビジュアルです。
食べてみると、麺の強い噛みごたえも健在。クセになるピリ辛つけ汁に、肉もたっぷり。これらの相乗効果で、かなりの中毒性があります。
麺のボリュームが結構あるので、途中、生卵・天かす(テーブルにあります)などを入れて、味の変化を楽しみましょう。
なお、生卵は、1号店は食べ放題だった気がしますが、2号店は一人ひとつです。
なお、なぜか水が置いていないので、飲み物は持ち込みになるようです。テーブルの上にあるポットには蕎麦湯が入っているので注意。
蕎麦湯を入れて飲むには、つけ汁のお椀では小さいので、いったん丼ぶりにつけ汁を移して、そちらに注いだ方がいいかもしれませんね。
食べ終わったら、器をセルフでカウンターに返しにいきます。
おわりに
以上、港屋2のレポでしたが、最後に、持参したら便利なモノ?についてまとめておきます。
- 1,000円札(券売機が1,000円札しか入らない)
- 飲み物(水が出てこない)
- お手拭き(卵を割るときに手が汚れる、口を拭くティッシュなし)
オープンは平日のみ。開店は11時半、麺がなくなり次第で営業終了だそうです。
同じ区画には、大手町の湯という、オフィス街のど真ん中に湧いてしまった謎の温泉があるので、そちらと一緒に(?)訪問してみてはいかがでしょうか。