情熱大陸など各種メディアにも取り上げられ、肉シェフとして有名な和知徹(わち・とおる)シェフのレストラン、「マルディ・グラ」に行ってきました。
このレストランは2001年開業の人気店です。フランスで修業を積んだ和知シェフは、過去20年にわたり「肉旅」という世界の肉料理を現地調査する旅を続けられており、レストランのメニューに取り入れているとのこと。
お店は、銀座の並木通り沿いですが、位置的には新橋寄りです。冒頭の写真のようにお店は地下にあり、地下への階段の入口は小さ目なので、見落とさないよう注意。
なお、店名の「マルディ・グラ」は「太った火曜日」という意味で、カトリック圏の「謝肉祭」(「復活祭」までの節制期間の前に、盛大に飲み食いする期間)の最終日を指すそうです。
メニュー
「マルディ・グラ」のメニューは厳選されています。以下は訪問時のメニュー。
Appetizersのメニュー
- ピンチョス(1500-)
- リエット(1450-)
- 田舎パテ(1850-)
- プラハのハム(2400-)
- モツ キュイジーヌ 32(1950-)
- 山のハムいろいろ(2950-)
- ガスパチョ(1000-)
- フムス(1000-)
- 香草の爆弾(1370-)
- ウイキョウのサラダ(1500-)
- ナスとズッキーニのマリネ(1600-)
- 季節野菜の鉄鍋ロースト(1800-)
- クリーミーモッツアレラと初搾りオリーブオイル(1950-)
- 農家製チーズの盛り合わせと天然酵母パン(2650-)
「フムス」は中東のヒヨコ豆の料理ですね。「ウイキョウ」は漢方系の野菜だと思います。「モツ キュイジーヌ 32」は、「モツ料理法 術式32番」といった意味でしょうか(?)。調べると、和知シェフの書籍が出てきました。
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Main Coursesのメニュー
- 遊牧民スタイルの羊串焼き(5500-)
- USビーフ サガリのイパネマステーキ(3500-)
- ラム肩肉・牛シンタマと内臓のグリル アルゼンチンスタイル(4000-)
- 仔羊背肉のロースト(3000-)
- マグレ鴨と島こしょう(2950-)
- 岩手産無菌豚 シシリアンソルト(2650-)
- 本日の魚(2650-)
- 仔牛フィレ肉のサルティンボッカ(4000-)
- 天草大王のフライイングバード(3600-)
- 今帰仁アグー豚 スネ肉のコンフィ(2900円-)
- 仔ウサギとカラマタオリーブのブレゼ(2950-)
- 仔羊肩肉のタジン(2100-)
- アンドゥイエット(1900-)
- 男のニューハンバーグステーキ 2(3400-)
- 岩手県岩泉 短角牛のビステッカ(1kg)(23000-)
一方で、メインの肉料理はこんな感じです。和知シェフの「肉旅」によってアップデートされる肉料理、さすが地域色が豊かです(よく見ると魚もありますが)。
なお、素人には全く何のことだか分からない単語が散見されますが、「サガリ」は内臓、「シンタマ」はモモの、それぞれ部位名。「イパネマ」はブラジルの地名。
さらに「マグレ鴨」はフォアグラを取った後のカモ、 「サルティンボッカ」は肉に生ハムとセージを乗せたローマ名物、「カラマタ」はギリシャの地名である模様。
「アンドゥイエット」はフランスのソーセージ、「ビステッカ」はイタリアのビーフステーキのようです。その場ではなかなか聞きづらい。
いざオーダー
さて、ではいよいよ注文します。
まずはおつまみ
アルコールは、ワインを始めとして非常に種類豊富です。人数が4人だったのでシャンパンから始めてワインのボトルに切り替えました。グラスは1000円前後、ボトルのお値段は本当にピンキリでした。
まずは、突き出し。オムレツとパンです。このパンは、後に他の皿のソースにつけて食べたりして重宝します。
酒のアテに、「山のハムいろいろ」を注文。山のハムというのがどういう意味なのかは未確認ですが、美味しいサラミや生ハムなどの盛り合わせでした。
こちらはリエット。突き出しのパンに乗せて食べました。濃厚。
こちらは「クリーミーモッツアレラと初搾りオリーブオイル 」。ごろっと塊が出てきました。
いよいよ肉料理
訪問した日はお店が混んでおり、提供まで時間がかかりますと言われたので、アペタイザーが来たタイミングくらいで、メインの肉料理も注文。
量の勝手が分からないので、だいたいこのくらいでお腹いっぱいになりますよ、と店員の方にアドバイス頂きながらオーダー。
下の写真は「USビーフ サガリのイパネマステーキ」。個人的にはこれが一番好きでした。真ん中のライスや香辛料、端のビーフシチュー(?)はきっとこだわりの何かなんでしょうけど、特に説明を受けずに食べてしまいましたが、とにかく美味しかったです。
下の写真は「男のニューハンバーグステーキ 2」。「男の~」とか書いてあるので武骨な一皿を想像していたのですが、旗が立っているなど予想に反してキュートな見た目でした。なお、旗がぶっ刺さっているのは、ゆで卵です。
下の写真は「岩手産無菌豚 シシリアンソルト」。けっこう脂身の部分もありましたが、例えるならサムギョプサルを食べるときみたいに、抵抗なく完食できました(既に酔っぱらっていただけという説もあり)。
意図せず最後になったのが「天草大王のフライイングバード」。骨もあり、野性的な唐揚げという感じで美味しかったです。天草大王は熊本の地鶏ですが、フライイングバードとは、元気に飛んでいたという意味か、単に唐揚げという意味なのか・・・?
もう一品くらい食べられましたが、無理は避けて、プリンでシメました。
ごちそうさまでした。
なお、お会計は1万ちょいでしたが、お酒を飲む量によって大きく変わる気がします(まあ、当たり前ですが)。
マルディ グラ 和知 徹の牛肉料理 プロのための火入れメソッドと料理バリエーション [ 和知 徹 ]
おわりに
以上、和知徹さんの「マルディ・グラ」訪問記でした。ずっと行ってみたかったので、行けてよかったです。
常連さんは、和知シェフの毎年の「肉旅」が終わって帰ってこられたタイミングで、どんな肉料理が追加されたのか確認するため再訪するそうです。
またしばらく経ったら、是非とも訪問してみたいと思います。