講談「汐留の蜆(しじみ)売り」のカジュアル内容解説

汐留の蜆売り」(しおどめのしじみうり)というお話をご存じでしょうか。

講談や落語でよく演じられるお話であり、市井の人々の人情囃(にんじょうばやし)というジャンルだそうです。

以下では、このお話のあらすじについて、分かりやすくご紹介したいと思います。

※ 話し手により、けっこう細かいところはアレンジされるそうです。

講談「汐留の蜆売り」あらすじ

オープニング

舞台は雪の江戸。

主人公・治郎吉が、汐留の船宿で知人と飲んでいたところ、こぎたない小僧が近づいてきます。

「おじさん達、シジミを買っておくれよう・・・」

どうやら、担いだ桶に入っているシジミを売りに来た模様です。

寒いなか、年端もいかない子供が飛び込み営業をさせられてるのを不憫に思った次郎吉は、シジミを全て買い取ってやることにしました。

どうして若い身空でシジミ売りなんてやっているのか、と訊ねる次郎吉。

小僧いわく、自分の家は、母と鬱気味の姉しかいないので、自分がシジミを売って生活費を稼がないとダメなんだ、とのこと。

小僧の身の上話

小僧は遠慮がちに、自分の家の事情を話し始めます。

鬱気味になってしまった姉について。

姉は、もともと売れっ子の芸者だったそうですが、付き合っている彼氏が実家に勘当されたため、一緒に旅に出ることに。

そして、途中に立ち寄った宿で、姉が止めたにも関わらず、彼氏は危険なバクチを打ってしまいます。

案の定、彼氏はバクチ師にはめられ、全財産を失ったうえに借金までしてしまいました。

借金のカタに、姉を差し出せと迫るバクチ師。

しかし、隣の部屋からさっそうと男が現れ、その場を収めてくれました

男は、彼氏の借金を返済してくれた上に、二人に路銀までくれて去っていったとのこと。

姉とその彼氏は、大層喜んだそうです。

・・・

「ここまではいい話。これ以上は聞かない方がいいよ。」と小僧は言います。

「なんでい、気になるじゃねえか。続きを話せよ。」と次郎吉。

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気を取りなおして、旅を続ける、姉とその彼氏。

しかし、次の宿で、先程の男からもらったお金を使うと・・・

逮捕されてしまいました

なんと、男がくれたお金は、盗まれたお金だったのです。小判に刻印がしてあったため、役人にバレてしまったのでした。

2人は窃盗容疑で投獄されてしまいます。姉はそのうち釈放されましたが、彼氏はまだ牢の中。

打ちひしがれた姉は、とうとう鬱気味になってしまった、とのこと。

治郎吉の正体

ほら、テンション下がる話でしょう、みたいに言う小僧。

じっと聞いていた次郎吉。

ショックを受けたのか、ふさぎこんでしまいます。

というのも、前述の宿で、お金を渡して姉と彼氏を助けた男というのは、実は治郎吉その人だったのでした。

治郎吉の正体は、江戸の大盗賊・ねずみ小僧だったのです

ねずみ小僧は、義賊として、悪い大名や商人などから盗んだお金を、困った人々を救うために分け与えていたのでした

※なお、治郎吉=ねずみ小僧は、話の冒頭で説明されていました。

しかし、この姉と彼氏のケースでは、治郎吉=ねずみ小僧が人助けだと思って行ったことが、結果的に2人やその家族を不幸にしてしまったのでした。

治郎吉の家にて

せめてもの償いにと小僧を精一杯もてなし、鬱々として帰宅した次郎吉。

自分が役所に自首して裁きを受ければ、姉の彼氏は牢から解放され、姉の心労も治り、小僧もシジミ売りをする必要がなくなるのでは・・・。

ちょうどその時。

治郎吉が昔に世話をした子分格の男が、たまたま治郎吉の家にやってきます。

次郎吉は、先程の小僧の話を、子分格の男に相談します。

すると、子分格の男は、わかった治郎吉さん、2日待ってくれ、きっと貴方が望むような結果にします、などと言って去っていきました。

エンディング

2日後、治郎吉が外出すると、例のシジミ売りの小僧にばったり出くわします。

小僧はニコニコしています。

どうしたんだい、と訪ねる治郎吉。

「姉ちゃん達に盗んだお金を渡した男が捕まって、彼氏が牢屋から出してもらえたんだ。姉ちゃんも元気になり、母ちゃんも喜んでいる」と小僧。

そう、2日前の子分格の男が、例のお金を盗んだ犯人は自分であると、役所に申し出たのでした。

この男、もともと人生の総決算のため自身の悪行を全て話して裁きを受けるつもりだったので、お世話になった治郎吉のため、治郎吉の罪も一緒にかぶったわけですね。

これにて、一件落着・・・

おわりに

この「汐留の蜆売り」のオチ、いかがでしたでしょうか。

たまたま訪ねてきた子分格の男が身代わりになってくれたからよかったものの、そうでなければ治郎吉=ねずみ小僧自ら、役人に裁かれに行ったのでしょうか。

ねずみ小僧は義賊としての活躍で知られていますが、必ずしも毎回上手くいったわけではない、というエピソードとして、面白いですね。

なお、ストーリー上、特にシジミ売りである必然性はない気もしますが、当時もアルコールにはシジミが効くと言われてたんでしょうか・・・。

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ちなみに、ねずみ小僧は実在の人物だそうですが、現実のねずみ小僧は盗んだお金は自分の遊興費に充てており、義賊でもなんでもなかったそうです。

最後はお縄になり処刑されたそうですが、何度も盗みに入って捕まらなかったという点は事実だそうで。

東京都墨田区の回向院というお寺にねずみ小僧のお墓があるそうですが、受験・ギャンブルのご利益を求めに、お参りに訪れる人が多いそうです。

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